つらつらクソデッキ vol.2 〜僕とアナスタシス〜
邂逅
デュエリストたるものお気に入りのカードの1枚や2枚はあるものだろう。一目見た瞬間からそのカードの虜になってデッキをいくつも作ったり、何年もかけて調整を繰り返したりなんて経験も身に覚えがあるのではないだろうか。
当然私にもいくつか思い当たる。ハンネの由来ともなったカードもいるが今回紹介するのは実に3年近く私を悩ませてきた愛すべきクソ浪漫カードの
こいつだ
《超神星ビッグバン・アナスタシス》
背景ストーリーでの大物感に違わず進化元を3体も要求する重量クリーチャー。その効果も豪快でデッキトップから5枚見て好きなだけクリーチャーを踏み倒すまさに宇宙創生そのもの。
デュエプレで改造手術を受けた姿が発見された今、改めてこのカードに目を向けていくとしよう。
僕とアナスタシス
冒頭で少し触れたが私とアナスタシスの蜜月は2018年から続いている。
当時DMに復帰したてだった私が何か自分オリジナルのデッキを作ろうと目をつけたのがこのカードだった。
クソビルダーの心をくすぐるGV、現代に至るまで唯一無二の自然ブロッカー、ゲーム終了を告げるかのようなド派手踏み倒し
宇宙創生に触れた瞬間だった。
クソデッキ、変遷
まずは改めてアナスタシスの効果をおさらいしよう。
超神星ビッグバン・アナスタシス
SR 自然文明 (8)
進化クリーチャー:フェニックス 13000
進化GV−自分のアーク・セラフィム、ドリームメイト、グレートメカオーのいずれか3体を重ねた上に置く。
ブロッカー
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から5枚をすべてのプレイヤーに見せる。その中からクリーチャーを好きな数、コストを支払わずに召喚してもよい。その後、それ以外のカードを墓地に置く。
T・ブレイカー
特筆すべきは踏み倒しの方法、何とこの手の効果には珍しい"召喚"する踏み倒しなのだ。これを最大限活かせる踏み倒し先はもちろん
ゼニスである。
ゼニスは共通してコストが重く、効果の発動に召喚を要求してくる。相性はバッチリだ。
フィニッシュ方法が決まったら次はそこまでの道を作らなければならない。
アナスタシス、もといGVをメインに据えたデッキを作る上で最大の問題は何か。間違いなく進化元を揃えることだと言える。よほど場持ちのいいクリーチャーでなければ並べている間に除去されるのは目に見えているし、正直3体も要するならそれらでビートダウンしたほうが早い場合も少なくない。
ただでさえそこにスロットを圧迫されるのに今回はアナスタシスから踏み倒して気持ちよくなれる大型クリーチャーも搭載したいときた。
求められるのはズバリ「素早く」、「同時に」展開する力に他ならない。
改めて今回のアナスタシスの進化元を確認すると
- アーク・セラフィム
- ドリームメイト
- グレートメカオー
の3種類である。これらの種族はカードパワーがデフレした不死鳥編がメインプールであり、現代の基準で戦っていくならやはり後年テコ入れされた種族をメインに据えていくのが得策だろう。悩んだ私はグレートメカオーをピックすることにした。
グレートメカオーには優秀な小型が揃っている。特に《奇天烈 シャッフ》なんかはアナスタシス着地までの時間を稼げるしカードパワーも申し分ない。
そしてグレートメカオーを選んだ最大の理由はこいつにあった。
そう、《時空の司令 コンボイ・トレーラー/司令官の覚醒者 コンボイ》だ。展開サポートに加えパワーパンプによる場持ちの良さを底上げでき、本人も解除持ちで居座り性能が高い。いざとなればビートダウンの手助けもしてくれる、その働きぶりはまさに司令官。
そして司令官を加えたことでスイッチ1つで宇宙創生へ直通のウルトラコンボを組み込むことができる。それがこの
《転生スイッチ》だ。具体的には
3T:ミルアーマ着地
5T:メカオーを出してコンボイ覚醒、スイッチ起動でコンボイを解除、13マナ以下を踏み倒せるのでミルアーマ、コンボイ、メカオーを素材に宇宙創生!!!
このコンボはとある動画で紹介されていたまのである。リンク等でここに紹介したいが現在は
削除されてしまっている。
実際に形にしてみたいコンボを組み込んだ架空デュエマを多く投稿されていた投稿者さんだっただけに残念である。
ともかく必殺のコンボは見つかった。
ここに宇宙を創生しよう。
クソデッキ、創生
というわけで2018年の私が生み出した宇宙がこれだ!
うん!回らん!!
当然である。アヴァラルドが入っているとはいえコンボカードのスロットが少な過ぎて肝心な超次元呪文やスイッチが引き込めないしゼニスにスロットを割きすぎていて色が足りない。
さらにゼニスが出たところで即時ゲーム終了とはいかないことも多々あった。
パーツ不足、色問題、フィニッシュの不安三重のGVを抱えたクソデッキどころかデッキにも満たない紙の束が生まれたのであった…。
転機、襲来。
アナスタシスを諦められずにいた私に訪れた転機、それは2018年の暮れに発表された新商品、「超誕!!ツインヒーローデッキ80 Jの超機兵 VS 聖剣神話†」に収録された1枚のカード
《天門ノ裁キ》の誕生だった。
何とこのカード、踏み倒し先のブロッカーに制限がない。ミルアーマがいればターン的にも変わらないコスト帯である。5枚目の転生スイッチを私はついに手に入れた。
その日からフィニッシュ手段の模索を再開した。召喚反応で登場と同時に全てを終わらせる存在…そんな都合のいいカードがゼニス以外にいるのだろうか…。私がたどり着いた答え、それは…
《ジョリー・ザ・ジョニーjoe》を2体同時に出せばいいのでは???🤔🤔🤔
これならアナスタシスにも可能で有色のフィニッシャー、そしてゲームを即座に終わらせるまさにビッグバンコンボ(イ)である。
しかし4枚しかないカードを山札の上から5枚の内に2枚も捲れるものだろうか?
いや、無理なら《ジョリー・ザ・ジョニーjoe》を8枚にしてやればいい。
どうも、《伝説の正体 ジョリー・ザ・ジョニーjoe》です。
このカードであればジョニーが求める更地を作り出すことができるしあわよくばこれだけでエクストラウィンが決まるかもしれない。
完璧だ…私の中から溢れ出す宇宙ヂカラ…
クソデッキ、爆誕
こうして2019年うまれたのがこのデッキだ。
ちなみに2021年現在、新たなカードを2種類加えてコンボイビッグバンは今このような形になっている。
《全員集合!アクア・三兄弟/超次元ジェイシーエイ・ホール》はクリーチャー兼トリガーホールと捨てるところのない大型新人、最大3面止めてくれる可能性のある《兵器として産み落とされたカタチ 》も立ち上がりの遅いこのデッキには有難い新規だ。
いかがだっただろうか?コロナ禍の中、お気に入りのデッキと改めて向き合うのも一興かもしれない。